フロント3Wayのススメ
一般的に社外品として販売されている
スピーカーのほとんどは
16cm~17cmのスピーカーに
ツィーターを組み合わせた2Wayです
純正スピーカーからこの2Wayシステムに交換しただけでも
ダッシュ上に置いたツィーターのお陰で
音像は足元から目の前に上がってきて
音数も増えて満足した方も多いのではないでしょうか?
しかしこの2Wayシステムには弱点があります
スピーカーには切っても切れない現象
「分割振動」が大きく影響してしまっているのです
分割振動って?
スピーカーは振動板全体が
平行に振動する事で正確な音が再生されます
しかし
振動数が多くなればなるほど(高域になればなるほど)
振動板が平行に振動する事ができなくなり
波打つ様にたわみながら振動してしまいます
この現象が「分割振動」です
分割振動が起きてしまうと
ピークやディップが起こり
位相特性が滅茶苦茶になってしまいます
分割振動はどんなサイズのスピーカーでも発生し
口径が大きいほど低い周波数帯域から発生します
一般的な16cm~17cmのスピーカーで
振動板の材質にもよりますが
だいたい500Hz~800Hzを超える辺りから
分割振動が起こり始めます
2Wayシステムの一般的なクロスポイントは
3KHz~4KHz辺り(もちろん例外もありますが)
そうです!
これが2Wayシステムの弱点なんです
この500Hz~4KHzの間は
分割振動で濁った音を聴いている事になるのです
もちろんメーカーもそれを分かって
チューニングをしているので
普通に良い音として聴くことはできますが
3Wayシステムのメリット
既にお分かりだとは思いますが
この500Hz~4KHzを
一回り小さいスピーカーで再生してあげる事で
可聴帯域全体にわたり分割振動が発生していない状態で
再生できる様になる訳です
これが3Wayシステム最大のメリットとなります
しかし物事には
メリットがあればデメリットも存在します
それは取付やセッティングが
格段に難しくなると言う事
中途半端な取付や調整の3Wayシステムでは
しっかりと取り付けられ調整された
2Wayシステムには敵いません
しかし完璧に仕上げられた3Wayシステムには
2Wayシステムでは
味わえなかった世界が待っています
是非皆さん3Wayシステムへチャレンジしてみて下さい!